株式会社 コジマエンジニアリング

レンズ研磨機、研磨機などに付随する測定工具、治工具の開発・設計・製作を行なう。

HOME»  新技術情報

新技術情報2017更新

CS

CG不要
 

CS不要

 
スライス
プレス
 
新機種情報
 

=進化するダイレクトペレット法=


新機種情報
2017更新平面球面創成
 

=CGレス・ダイレクトペレット研削加工=

ダイレクトペレット法(※PDFが開きます)  

 

日本特許取得/特許第5453459号、台湾特許取得、2014年1月

 

  リンク先にはPDF資料がございます。
PDF資料の閲覧にはADOBE READERが必要になります。

 

総論
プレス硝材をCG加工せず、直接“ダイヤモンドペレット工具皿の1回加工”でレンズ球面を創成し、同時に球面粗度、球面R精度、中心肉厚を高精度に、且つ、安定して加工することができます。
NC研磨機PMシリ-ズ(弊社、特許第3981326号)へ弊社考案「CGレスオプション」(特許出願済み)を搭載することにより実現します。

 

NC研磨機PM-80型

2015PM80Ⅱ

 

全自動NC研磨機APM-800型

全自動NC研磨機APM-800型

 

この方法によれば、従来のようにCG工程を必要としません。ダイヤモンドペレット皿で直接研削します。硝材の凸凹、刻印、食み出し等があっても問題なく研削し、ピリ、欠け、バリを発生させません。通常、一面当たり肉厚0.5mm~0.7mm程度一気に研削しますが、ガラス硝材材質、ダイヤモンドペレット粒度、ボンド材質により差異はありますが、研削時間は平均40秒~70秒程度で完了します。この時ダイヤモンドペレットの摩耗量は0.2μm~0.5μm程度となります。使用するダイヤモンドペレットは、現在 使用されている#400~#800~#1200をそのまま使用出来ます。但し、球芯研磨機で単球加工用に使用中のダイヤモンドペレットに限ります。

研削中、研削後に於いて、ペレット皿のキズ、欠け、変形、異常摩耗は一切認められず、加工Rの変動は±1μm以内に維持されます。既に約5,000面を越える連続研削試験により、確認、実証されて居ります。

又、研削面の表面粗度ですが、#800ペレットで切傷深さは最大4μm/MAXで、研削面、表面にこれ以上深い傷、欠け等の発生は無く、スリップ等により発生する目づまり、及びコスリ傷の発生は有りません(下記データ参照)。

 

研削面の表面粗度

 

次に中心肉厚ですが、±10μm(幅20μm)以内に自動コントロ-ル出来ます(下記データ参照)。

 

中心肉厚

 

以上のように、従来のガラスレンズの加工常識を越えるものと思います。この方法は過去半年間に渡る実用テストにより実証、開発された方法「CGレスオプション」(特許出願済み)です。添付デ-タでは、研削20面ごとに5μmの中心肉厚補正(揺動高さ・R補正)を駆動させて居り中心肉厚±5μmを実現させて居ります。又、このことより5μm÷20面=0.25μmとなり、加工1面に於けるダイヤモンドペレット摩耗量は、0.25μmであることが解ります。ダイヤモンドペレットは必要以上のダメ-ジを受けず、従って、研削加工面Rも安定して一定Rに仕上げることが出来ています。

 

総括
この方法によれば、レンズ「加工ラインの短縮化、従って生産リ-ドタイムの大幅な短縮化」が図れ、「材料、中間仕掛かり費用を大幅に削減」することが出来ますから、総合的にみれば、大幅なコストダウンが可能となります。又、コストだけでなく、品質面より考察しても従来の中心肉厚標準規格±20~30μmを2倍以上の±10μmを一般標準規格とすることが出来、更に±5μmにコントロールすることも十分可能です。

 

上記は研削工程にのみ焦点を当て実証した結果ですが、本装置、オプションを研磨工程への応用も十分可能であり、研磨工程に於いても、更に進化されることが期待されます。今回実施の対象としたレンズは硝材入手の都合上のこともあり、10φ~80φ、凹凸5R~平面、硝材摩耗度70~250の範囲に於いて加工検証されたものですが、その全てに於いて、上記の内容範囲にあります。更に、この技術はダイヤ粒度、ボンド等の検討により、更に広範囲の硝材に適応出来るものと思いますし、又、各社ノウハウが更に活かされるものと考えます。今後更に進化し、レンズ加工に大きく貢献出来るものと思います。現在、弊社内に於いて常時加工状況を御見学頂けますので、ご希望の方は御連絡下さい。